辞書によると、課題とは「解決しなければならない問題。果たすべき仕事」である。
「解決しなければならない問題」とは何なのか。
問題とは「価値を減らす事象」である(「問題とは何か」参照)。
よって、「問題を解決すること」は「価値を減らす事象をなくすこと」であり、これは「価値を得るために成すこと」に他ならない。
そして、「問題を解決しなければならない」状況は、「問題を解決すること」が「価値を得るために成すべきこと」となっている状況である。
また、「価値を得るために成すべきこと」とは「目的」である(「目的とは何か」参照)。
つまり、「解決しなければならない問題」とは、「その解決が目的となっている問題」なのだ。
ならば、課題とは「その解決が目的となっている問題」であることになる。
そして、「その解決が目的となっている問題」は、課題すべてに当てはまり、他の事物すべてに当てはまらない。
よって、課題とは「その解決が目的となっている問題」である。
なお、辞書には、課題は「仕事」とあるが、それでは限定的だ。
課題は「仕事」以外にもある。「勉強」にもあるし、「趣味」にもある。
また、近年、課題という言葉が頻繁に使われるようになった中で、世間では、課題を解決するための施策も課題と呼ぶケースが増えているように思う。
しかし、通常、施策を遂行できないという問題は課題となるが、施策自体は課題にはならない。
もしも施策が課題となるのであれば、それはもはや施策ではない。
課題視しないで、ただ、施策から外すのみである。