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結論とは何か

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辞書によれば、結論とは下記のものである(デジタル大辞泉)。
①「考えたり論じたりして最終的な判断をまとめること。また、その内容」
②「論理学で、推論において前提から導き出された判断」

①の「考えたり論じたり」の「たり」は、言葉の定義に使うべきものではない。「たり」を使うのは、言葉の意味を汎化できていないことの証左である。

結論には「途中経過」としての結論もある。「最終的」なものでは限定的だ。

これでは、あまり参考にならない。
そこで、①ではなく、②を起点として考える。

「判断」は認識や想像の一種である。
ゆえに、より汎化すれば、②は「推論において前提から導き出された認識(想像)」となる。

また、「前提とは何か」で見たように、前提とは「認識(想像)が成立するか否かを規定する認識(想像)」である。
一般的に、その中の前者の「認識(想像)」を「結論」と呼ぶ。

ならば、結論とは「成立するか否かが他の認識(想像)により規定される認識(想像)」であると考えられる。
そして、これは結論すべてに当てはまり、結論以外の事物すべてに当てはまらない。

したがって、結論とは「成立するか否かが他の認識(想像)により規定される認識(想像)」である。
これが「結論とは何か」の結論だ。

なお、成立する結論、すなわち「成立することが他の認識(想像)により規定される認識(想像)」は、「前提と矛盾しない認識(想像)」である。
成立する結論は、しばしば正しい結論と呼ばれるものである。

つまり、正しい結論とは、「前提が成立するときに成立しないもの」でなけれ何でもいい(「矛盾とは何か」参照)。
無論、ルール(大前提)に無関係なものではあり得ないという制約はあるが、実は、正しい結論とは、自由度が高いものなのだ(「論理とは何か」参照)。

しかし、世の中は、正しい結論とは自由度が高いものであるとの認識が薄い。
そのせいで、よくあるパターンで導出した結論ばかりが普及する。

その傾向は、近年、世界中で広まっているように思う。
特に、万事にコピペ依存度が強い日本ではひどい。
それでは、大発見もイノベーションも起きづらくなる。

かつてのニュートンの推論を辿ってみる。
彼は、「木になるリンゴの実は地球に落ちる」というルール(大前提)に基づき、「木になるリンゴの実は地球から離れている」という前提(小前提)から「離れたリンゴの実と地球は引き合う」という結論を導き出した。
要は、『「落ちる」は「引き合う」ことである』との結論だ。

そして、それが汎化された「物体には引き合う力がある」が検証されて万有引力という正しい自然法則、すなわち成立する認識となった。
しかし、『「落ちる」は「引き合う」ことである』という結論は、当時としては、極めて突飛な想像であっただろう。

世の中には、突飛な正しい結論が必要なのである。
何が出てくるか分からないオモチャ箱から飛び出してくるような結論が。

Good? or Not Good?

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