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日本の低賃金と「事なかれ主義」

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弁護士ドットコムニュースによると、経団連の中西宏明会長が1月27日の連合とのオンライン会議で「日本の賃金水準がいつの間にか経済協力開発機構(OECD)の中で相当下位になっている」と語ったとのこと。ネット上で炎上したようである。

私も「いつの間にか」の部分が引っ掛かる。
世の中の片隅でではあるが、もう15年も「日本人の稼ぐ力は万年20位、下手すりゃ30位」と警鐘を鳴らし続けてきた者としては「いったい何を教わってきたの?(山口百恵 プレイバックPart2)」とでも言いたくなる。

日本人の1人あたりGDPは、1970年以降、バブル期(1986年~1991年)を除けば、OECD加盟諸国中ずっと20位前後である(日本生産性本部)。バブル後ずっと30位前後というデータもある(世界銀行)。

賃金は、1997年を起点に下がりっぱなしで、2019年の時点でマイナス8%(実質賃金でマイナス10%)であり、先進国中で唯一マイナスだ(東京新聞)。
そして、2019年における日本の賃金水準はOECD加盟諸国中24位である(OECD)。

日本人の稼ぐ力が低い要因は、表層的にはたくさんあるが、根本的には、そう多くない。
ここでは、根本的な要因の一つである日本人の「事なかれ主義」について価値の視点で触れてみたい。

稼ぐということは、価値の一種である商品価値(顧客価値)を生み、その対価であるお金を得ることである。このことは、誰もが考えるところとなっている。

では、「価値は物(モノ)なのか事(コト)なのか?」は、どうだろう。
このことを考える者は稀である。しかし、考えさえすれば、大半の者は「事(コト)」であるとの正解に辿り着く。

価値は目に見えないものである以上、物(モノ)ではあり得ない。
価値は、事(コト)の一種であり、「価値を生む」ことは、「価値という事(コト)を起こす」ことなのだ。

だから、多くの場合、「事なかれ主義」は「価値なかれ主義」となる。
価値という事(コト)については「事あれ主義」であり、価値以外の事(コト)については「事なかれ主義」である、などという器用なことはなかなかできるものではない。

日本人の「事なかれ主義」は「争い事なかれ」なのだと、上手いことを言う人もいる。
しかし、「大きな価値」は「大きな事(コト)」、すなわち「大ゴト」である。「大きな価値」という「大ゴト」を起こすには、望まなくても人と争わねばならないこともある。それを避け続ければ、「小さな価値」という「小ゴト」しか起こせない。

つまり、「事なかれ主義」である人は価値を生みづらく、「事なかれ主義」である日本人は、価値を生みづらく、ゆえに稼ぎづらい。

改めて日本人のみんなに贈りたい。
私が若い頃に聴いていた中島みゆきの「ファイト!」の一節を。

「ファイト! 闘う君の唄を闘わない奴等が笑うだろう ファイト! 冷たい水の中をふるえながらのぼってゆけ」

Good? or Not Good?

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